SUZUKI JB33 G13B用 フルコン専用クランクトリガーキット 

                               JB33全車共通 定価55000円税別 

JB33の純正エンジン回転認識はカムトリガーを採用しています。利点は部品点数を減らすことによる信頼性向上とコストカットです。
 
私たちカスタムユーザーに取ってみるとこの仕様は高回転でのシステムの追従性能の信頼性が低い事は理解していると思います。
 
このクランクトリガ―キットはG13Bを最高レベルのECUセッティングで運転したい方に向けた最高の商品だと自負しています。

Q: REF信号とは?
A: エンジンのクランクシャフトの角度を正確な回転角度としてECUが認識する為の全ての基準です。

Q: SINK信号とは?
A: 圧縮上死点を判断する為の信号です。 

REF信号はピストンの位置を正確にECUに取り込む為の物で、カムシャフトからREF信号を拾った場合クランク角度を認識するまで、以下の経路を辿ることになります。


クランクシャフト→タイミングベルト(弾性でたわむ 温度で張りが変化する 高回転ではベルトの質量と遠心力により伸びる)→カムプーリー→カム山の上り下りトルク変動 →ロッカーアーム揺動トルク変動→バルブスプリングの弾性カムの捩じれトルク変動→カムはクランク回転の1/2回転の為更に精度が低下→ECU回転認識 となります。 この経路がイニシャル点火時期の乱れになっています。エンジンブレーキ、路面変化でのスリップ、レブ当て等の回転の乱れが有る場合はイニシャル点火時期のズレが更に大きくなります。 

ECUによってはデジタル補正が出来ますが、線形補正なので上記トルクムラ等による補正は出来ません。  

REF信号が±2度もズレるともはや目指す性能は遠くなります。

このどうにもならないイニシャル角度の乱れを完全払拭するのがSTAYH クランクトリガ―キットになります。

このキットを装着すればエンジンレブに当たってもイニシャルクランクトリガのズレはありません。(テスト済み)
Q:このキットを装着すればパワーが上がるのか? 
A: エンジンのカスタム内容によっては大きく変化します。 しかし、純正エンジンに近い仕様に装着しても 「そもそも論」エンジン自体が詰めた点火時期を要求して来ないのでパワーアップはありません。燃焼速度の上がるトルクピーク付近のトルクアップは見込めるかもしれません。 

Q: このキットを装着して性能を体感出来ますか? 
A: 体感フィールとしては カムトリガの場合スポンジ―な曖昧なフィールに感じることがあります。対してクランクトリガはカッチリしたフィールを体感擦る筈です。  

キット内容

〇REFセンサー 
チェリーセンサーは私も尊敬する名だたる名門Rossperformanceparts社等トップメーカーも採用する最高レベルのデジタルセンサーです。D1マシン含め世界のカスタムマシンに広く使われています。 
 
〇トリガホイール
 精度の高い純正品流用です。

〇センサーステー 
 幾度も仕様変更を行い、ベストな位置にボルトオンで取り付け出来るようにCAD設計を行いレーザーカットマシンで切り出し精度が高く、剛性を一番に製作した4t SUS304仕様です。 

〇他キット付属品 

 LINK ECU用 トリガ設定データー添付
 チェリーセンサー接続情報
 
取り付け方法 
この作業はタイミングベルト交換要領を知りえた経験豊富なメカニック又はショップ様での作業を推奨します。
 
クランクトリガ―キットの装着
 
@タイミングベルトが見える様に分解します。
Aクランクギア固定ボルトを緩めておきます。 
Bタイミングベルトを1番ピストン圧縮上死点にし、タイミング位置にマーキングをし、外します。 
Cタイミングギアを取り外します。  
D付属のタイミングギアに交換します。※この時クランクキーを新品に交換をお薦めします。    
Eオイルポンプを固定しているボルト2本を外します
F付属のセンサーステーを外した純正ボルトにねじロック材を塗布し固定します。(締付トルクはメーカー基準)
Gチェリーセンサーを付属のナット2個でセンサーステーを挟むように装着します。
Hナットでセンサーとタイミングギアの位置決めを行います。クリアランスは1.5mmに調整し、ネジロック材を塗布し、ナットでセンサーを固定してください。(強く締め過ぎ無いこと) 
Iタイミングベルトをズレの無いように元通りに装着します。 
Jクランクギア固定ボルトをメーカ基準トルクで締めます。
Kチェリーセンサーのワイヤを写真の様に(保護チューブに通す事をお薦めします。)タイミングベルトに触れないようにタイラップで固定してください。 
Lタイミングベルトカバーの一か所をセンサーハーネスが引き出せるようにカットします。カバーを合わせ正確にワイヤーが引き出せる事を確認してください。 ※未だカバーは完全固定しません。 

カムセンサーの加工 

@タペットカバーを外します。 
Aカムセンサーホルダーからセンサーを外します。
Bこの状態からクランク角度で130度正回転させると、カムセンサーホールから見えるティースにマジック等でマークを付けます。 
Cカムセンサーホルダーを外します。 
D先ほどのマークの付いたトリガーティース以外の全てのティースをベルトサンダーで削り落とします。 
E全てのパーツを元通りに組付けます。
Fタイミングベルトカバーを元通りに取り付けします。 
Gチェリーセンサーの配線を接続します。

以上でハード作業は完了です。 

以下取り付けヒント図です。